URLをコピーしました。
TAGS:
# 不動産
# 佐鳴湖
Journal lablab
2025.09.12

借地からカフェ誕生へ。佐鳴湖畔で叶えた夢。

お客様の思いに寄り添って。 Being close to people's thoughts

借地からカフェ誕生へ。佐鳴湖畔で叶えた夢。

マストレに入社して、気がつけば18年ほどが経ちました。
以前はまったく畑違いの業種に携わっていましたが、大学では法学部を卒業しており、「困っている方のお役に立ちたい」「人に喜んでいただける仕事がしたい」という思いが常にありました。

その気持ちを不動産の世界でも活かせるのではないか・・・そう考えて入社を決めたことを、今でも時折思い出します。

今回は、浜松市の西部に位置する周囲およそ7kmの湖「佐鳴湖」の湖畔で、お手伝いさせていただいた案件についてご紹介します。

佐鳴湖畔での出会い Encounter at Lake Sanaru

借地からカフェ誕生へ。佐鳴湖畔で叶えた夢。

2016年頃のことです。
「佐鳴湖の近くで借地を探している」という方からご相談をいただきました。

「借地にトレーラーハウスを設置し、湖畔を訪れるランナーや散歩の方をターゲットにしたカフェを開きたい」という夢をお持ちでした。

ただ、借地は市場に出回ることが極めて少なく、希望条件に合うものを見つけるのは難しいのが実情です。私自身も「なかなか簡単ではないだろう」と思いながらも、何とか力になりたいと動いていたところ、ちょうどタイミングよく地主さんからのご相談をいただいたのです。

その地主さんは、佐鳴湖畔に所有する規模の大きな分譲地をお持ちで、全体はスーパーの駐車場や分譲住宅として開発が進んでいました。ただ、その一角だけは「売却せず、借地として活用できないだろうか」という思いを持たれていました。

佐鳴湖に面しているため、良い借り手が現れれば、地域にもプラスになるのではないか...そんな地主さんの期待も込められていました。

そこで私の頭にすぐ浮かんだのが、今回ご相談をいただいた「Café TiPi」さんでした。

地主さんに紹介させていただいたところ、両者の条件や想いがぴたりと一致しました。

通常、不動産会社にとって土地賃貸の仲介は、手数料(家賃の1か月分)が少なく、積極的に取り扱われにくい領域ですが、今回は双方にとってメリットが大きく、スムーズに契約が成立しました。

Café TiPi さんの誕生 The birth of Café TiPi

借地からカフェ誕生へ。佐鳴湖畔で叶えた夢。

こうして誕生したのが、自家焙煎の水出しコーヒーが人気の「Café TiPi」さんです。
テラス席からは佐鳴湖を一望でき、ワンちゃん連れでも楽しめる開放的な空間。朝7時からオープンしており、トーストやお粥のモーニングで一日を気持ちよく始められます。ランチにはチャーハンやチャーシュー丼といったボリューム満点のメニューも用意され、地元の方にもすっかり人気の場所となりました。

トレーラーハウスを活用しながらも、広々とした店内は「本当にトレーラーハウスなの?」と驚かれるほど居心地が良い空間です。

ちなみに、トレーラーハウスには多くのメリットがあります。自動車の基準では“廃車”扱いとなるため、自動車税・重量税・車検・保険料といった維持費が不要です。さらに、固定資産税もかからず、建築確認申請も必要ありません。設置や撤去が容易なため、初期投資を抑えて起業できるという魅力があります。

TiPiさんの場合は上下水道を設置したため移動は難しくなりましたが、それでも通常の店舗建築に比べて大幅なコスト削減ができ、新たに挑戦したい方にとっては理想的な選択肢だと感じました。

 

佐鳴湖とマストレの歩み The history of Lake Sanaru and Masterstree

借地からカフェ誕生へ。佐鳴湖畔で叶えた夢。

平成8年にマストレは創立20周年を迎え、浜松市入野町に本社を移転しました。
以来30年近く、佐鳴湖周辺を拠点に、地域の皆さまとともに歩んできました。

佐鳴湖は、私たちにとって「ゆかりの地」であり、仕事を通じて恩恵を受けてきた大切な場所です。

だからこそ今後は、この豊かな自然環境をただ“当たり前の風景”とせず、地域の皆さまと一緒にもっと活かし、次世代に繋げていきたいと考えています。

例えば、湖畔のサイクリングロードをさらに整備し、レンタルサイクルの拠点を設ければ、観光や健康づくりの拠点として一層魅力が高まるでしょう。

湖畔にカフェやレストラン、イベントスペースや美術館などが増えれば、訪れる人がゆったりと滞在できる場所になります。

さらに夢物語のようですが、西岸と東岸をつなぐ橋を建設し、湖上からの眺望を楽しめるウォーキングコースが実現すれば、多くの人の心を癒すランドマークとなるのではないでしょうか。

現状では条例などの制約があり、すぐに形にするのは難しいかもしれません。

けれども「できることから始める」。それが私たちのスタンスです。地域の声を集め、行政へも積極的に提案を行いながら、一歩ずつ前進していきたいと考えています。

佐鳴湖は浜松の誇りであり、地域の未来を育む資産です。これからも、マストレとして地域に寄り添いながら、佐鳴湖とともに歩んでいければと思っています。

借地からカフェ誕生へ。佐鳴湖畔で叶えた夢。

トレーラーハウスカフェCafé TiPi

浜松市中央区入野町19954-743

佐鳴湖のほとりにたたずむ隠れ家カフェ。

Tel 080-2627-7397

Open7:00 ― 19:00 (モーニング7:00−11:00)

Close 木曜日

駐車場有

Take out  可能

モーニングからランチ、カフェメニューまで、お食事も充実しています。

ミルクセーキなどのレトロなドリンクや、自家焙煎アイス珈琲がオススメです。

yoshie esakaesaka
江坂 宜家
株式会社マストレ
PROFILE
革を手入れする時間が好きで、磨きを重ねながら、ゆっくりと深みを増していく革の表情を楽しんでいます。
お客様に喜んでもらえることが、やりがいです。
江坂

editor’s pickpick

グループが、組織を超えてつながります。
ココラボのジャーナルでは、フォローしているチャンネルおよびトピックに基づくおすすめの記事、Siriからの提案、およびトレンドニュースを読むことができます。
私たちの取り組みや、新規ビジネス創出に役立つ情報を発信。最新トレンドと独自のインサイトを網羅した社会の実験ジャーナルでもあります。
一覧を見る