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Journal lablab
2026.09.26

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

私たちが暮らすまちには、長い間使われることなく、静かに眠っている土地があります。

一つひとつは小さく、形状や立地などの条件から、単独では活用することが難しい土地。しかし、周囲の土地と一体で考え、そこに関わる人たちの想いをつないでいくことで、新たな可能性が生まれることがあります。浜松市中央区志都呂町にも、そんな土地がありました。

8人の地主様がそれぞれ所有し、木々が生い茂ったまま長年活用されていなかった土地です。一人では解決できない課題を、地域全体の課題として捉え直す。

今回は、地主様との対話を重ねながら約4年の歳月をかけ、5区画の住宅地へと生まれ変わった土地再生の取り組みをご紹介いたします。

8人の地主が所有する、活用の難しい土地 A Challenging Piece of Land

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

現地は、浜松市中央区志都呂町、志都呂幼稚園の南側に位置する土地です。

もともとは8人の地主様が隣接して所有していましたが、それぞれの土地は単独で活用するには小さく、さらに高低差のある斜面地には木々が生い茂り、長い間手つかずの状態が続いていました。

道路から見ても薄暗く、人が立ち入ることもほとんどありません。近隣の方からは、ゴミを捨てられてしまうこともあると伺っていました。

一方で、周辺を見渡せば幼稚園や小学校が近く、商業施設へのアクセスにも恵まれています。

「土地そのものに価値がないのではなく、活かすことが難しいだけなのではないか。」

そこに、この土地を再生する可能性がありました。

 

そこで地主の皆様にお声掛けを行い、それぞれの思いやご事情を伺いながら土地活用のご提案を進めました。

過去の経験が、次の土地再生へ Experience Leads to Renewal

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

今回の取り組みには、きっかけとなった過去の経験があります。

以前、同じ地域で、小規模な農地や未利用地を複数の地主様が所有する土地について、一体的な活用をお手伝いしたことがありました。

農地として使うには小さい。
一方で、一人の地主様だけでは開発することも難しい。
そして、次第に耕作もされなくなっていく。

そのときは15人もの地主様と一人ひとりお話を重ね、それぞれが抱えていた事情や悩みを整理しながら、一つの土地として住宅地へと再生していきました。

その取り組みの中でいただいたのが、

「実は、ほかにも困っている土地があるんです」

というご相談でした。

その言葉が、今回の志都呂町での新たな土地再生へとつながっていきます。

土地を動かすのは、図面よりも人との対話 Dialogue Comes First

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

複数の地主様が関わる土地活用では、条件だけを整理すれば進められるわけではありません。

土地には、それぞれのご家族の歴史があります。

「先祖代々守ってきた土地だから、簡単には手放したくない。」

そうした想いも当然あります。

今回の土地も、入口部分を所有されている地主様のご理解がなければ、その奥にある土地を活用することはできませんでした。

だからこそ、まず大切にしたのは、一人ひとりのお話を伺うこと。

それぞれの想いや事情に耳を傾け、時間をかけて対話を重ねていきました。

そして少しずつ、

「これは自分の土地だけの問題ではなく、地域全体にも関わることなのかもしれない。」

そんな共通の認識が生まれ、計画が動き始めました。

構想から完成まで、約4年 Four Years to Completion

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生
眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生
眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

事業化に向けて動き始めてから、土地が完成するまでにかかった時間は約4年。

必要だったのは、地主様との協議だけではありません。

行政との協議や各種手続き、自治会へのご挨拶、近隣にお住まいの皆様への説明など、一つひとつ丁寧に調整を重ねていきました。

さらに、この土地には高低差がありました。

造成によって水の流れが変わり、周辺の土地へ影響するのではないか。

そうした近隣の方々からのご心配にも向き合い、地盤調査を実施。排水についても十分に検討しながら計画を進めました。

土地を新しくするだけではなく、その周囲で暮らす人たちにとっても、より良い環境にしていく。

それも、この土地再生で大切にしたことの一つです。

眠っていた土地が、5区画の住宅地へ From Unused Land to New Homes

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生
眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生
眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

造成工事が完了すると、かつての景色は大きく変わりました。

木々が生い茂っていた斜面地は明るく開け、5区画の住宅地へ。

長い間使われることのなかった土地に、再び人が暮らすための場所が生まれました。

今回の土地には建築条件を設けていないこともあり、完成前から多くのお問い合わせをいただいています。

私たちマストレの役割は、単に土地を売買することだけではありません。

地主様の想いを整理し、事業者様との橋渡しを行い、行政や地域の皆様との調整を重ねながら、その土地にとってより良い未来を一緒に考えていく。

今回のプロジェクトは、そんな不動産の仕事の一つの形でもあります。

土地が変わると、まちの風景も変わっていく Transforming the Neighborhood

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

長年、人がほとんど立ち入らなかった土地に家が建ち、新しい暮らしが始まる。

人の往来が生まれ、やがて子どもたちの声が聞こえてくる。

一つの土地の再生は、そこだけで完結するものではありません。

ゴミの問題や排水、道路とのつながりなど、それまで地域が抱えていた課題が改善されることもあります。そして、新しい家族が暮らし始めることで、少しずつまちの風景も変わっていきます。

何年も前から関わってきた場所だからこそ、その変化を実際に目にできることは、この仕事ならではの大きな喜びです。

地域を知るからこそ、できる土地再生 Rooted in the Community

眠っていた土地を、まちの未来へ。8人の地主と進めた志都呂町の土地再生

今回のような取り組みは、一人の担当者だけで実現できるものではありません。

その背景には、マストレが創業以来50年にわたり地域の皆様と築いてきたつながりがあります。

先輩たちが積み重ねてきたご縁や信頼があり、そこに新しい相談が生まれ、また次の地域課題の解決へとつながっていく。

一軒の不動産を仲介して終わるのではなく、複数の地主様と向き合い、地域の未来を一緒に考えながら土地の可能性を引き出していく。

そこには、不動産取引という言葉だけでは表せない、「まちをつくる仕事」があります。

眠っている土地を、地域の資産へ。

使われていない土地の中には、所有者一人では解決することが難しく、そのままになっている場所が少なくありません。

しかし、土地を一つひとつではなく地域という視点から捉え直し、人と人をつないでいくことで、新しい可能性が見えてくることがあります。

志都呂町の土地も、8人の地主様との対話から始まり、約4年の歳月を経て、5区画の新しい住宅地へと生まれ変わりました。

 

土地をつなぐ。
人をつなぐ。
そして、次の暮らしへとつないでいく。

 

これからも地域の声に耳を傾けながら、眠っている土地の可能性を見つけ、浜松のより良い未来につながるまちづくりに取り組んでいきます。

naoya miyagimiyagi
株式会社マストレ 不動産事業部
PROFILE
任された仕事は、期待以上の成果で応えることを心がけています! お願いして良かったと、お客様に思っていただけるよう、より良い提案をさせて頂きます。
保有資格: 宅地建物取引士、2級福祉住環境コーディネータ
音楽を聴くことと子育てが大好きです。
宮城

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