2025 August
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家を買うベストタイミングとは?年齢別のメリットと注意点
「異業種から不動産の最前線へ、新しい市場への開拓」
マストレに入社して、早いもので4年の月日が経ちました。
前職は運送業界に従事していたので、まったく異なる業種へ飛び込んだわけです。
きっかけは、単純に「不動産を取り扱う仕事に惹かれた」から。前職で総務系の仕事を担当していたこともあり、興味本位で宅建(宅地建物取引士)の資格を取得していたことも理由のひとつです。
しかし、宅建を持っていても、実際の不動産取り引き経験はゼロの状態。
入社当初は、何から手を付けていいかもわからず不安ばかりが先行しましたが、先輩に指導していただきながらだんだんとやり方を覚えていきました。
振り返ると、この4年間で数多くのケースを経験できました。住宅用地から事業用地までさまざまな案件を担当したことで、自然と不動産売買のスキル・知識が磨き上げられたように思います。マストレという実績と信頼のある会社で鍛えられたことで、成長が加速していったんでしょうね。
担当してきた案件の中には、いくつか強く印象に残っているものがあるのですが、そのひとつが「蓄電地」です。最近扱った案件なのですが、これまでの不動産売買ではなかなか見られない、かなり新しい市場だと思いますのでここで簡単にご紹介します。
まず「蓄電地」とは、電力会社から購入した電力を蓄電するためのコンテナ型の専用設備のことを指します。
その蓄電地設備を設置するための土地の売買を私が担当しました。
「アグリゲーター※」と呼ばれる、蓄電地市場に参入できる資格を持つ企業様から「土地を探してほしい」という相談を受けたのがきっかけでした。
※英語の「アグリゲート(aggregate)=集約する」から派生した言葉。多くの消費者が持つエネルギーリソースを“集約”し、電力の需給調整を行う事業者のこと
話を伺うと、探している土地に関していくつかの条件があることがわかりました。その条件というのが次の4つです。
①高圧線が近くにあること(電力の受給設備を設置するため)
②道路幅が広いこと(大型の蓄電設備を搬入するため)
③地盤が堅固であること(重量のある設備を支えるため)
④農地転用が可能であること(2種・3種農地でも設置が可能)
これらの条件をクリアしながら、市内のいくつかの土地(主に山間部などの休耕地)をご紹介させていただきました。
土地の広さとしては、基本的に300坪以上で、1,000坪を超える土地であっても、条件さえ合えば、前向きな興味を示してくれました。
ただ、難しかったのは、地主様への説明です。
この蓄電地設備というのは日本国内でもまだ数か所しか設置例がなく(私自身も実物を見たことはありません)、内容的にも少し難解なものなので、説明をしても「蓄電地? そんな怪しいことにウチの土地を使うの?」と怪訝な顔をされるんですよね(苦笑)。
しかし、用地の需要というのは確実に高まっていることをお伝えし、わかりやすい資料を用意して、理解を深めていただくことに注力しました。
結果、この蓄電地設備の設置用地として、これまで約20件の土地売買のお手伝いすることができました。
新しい分野の案件というのは、売主様・買主様ともに不安を抱えていることが多く、説明や交渉には特に慎重さが求められます。
だからと言って、チャレンジを躊躇しているようでは、マストレとしても、個人としても、その先の成長は見込めません。
今回は、たまたまではありますが、私がこの新しい市場にチャレンジする機会をいただき、大変なこともありましたが、何とか形にしていきました。
買主である企業様も「一から説明するより、勝手が分かっている担当者に任せたい」と考えてくださるようになり、今後も継続的に案件のご相談をしていただけるそうです。
もうひとつ、個人的に印象に残っている売買契約のエピソードがあります。それは、3年ほど前に担当した、約3,800坪の大規模事業用地(倉庫用)の売買案件です。この案件では、12名の地主様への説明・交渉をする必要がありました。一人ひとりの地主様に対して、何度も何度もアプローチを重ね、条件などの調整を進めながら、契約をまとめていきました。土地の規模が大きくなればなるほど、権利関係や相続の問題などが絡むことが多く、全ての地主様に100%納得していただくことはなかなか難しいものです。しかし、丁寧に時間をかけて説明し、それぞれのご事情に配慮しながら交渉を進めたことで、最終的にはとてもスムーズな取引を成立させることができました。
「自由な発想と、社風ならではの営業の取り組み」
マストレの不動産事業では、一人の営業担当が「仕入れから契約、引き渡しまで」を一貫して行うスタイルを採用しています。また、エリアや担当の割り振りなどはなく、各自が自由に、自分のスタイルで、営業活動を行っています。だから仕事の取り方も、ある種、“早いもの順”みたいな感じになっています。例えば「あの地域で区画整理が始まるらしい」という情報が入れば、それをキャッチした営業担当が、すぐに区画整理事務所に足を運んで、仲介物件の調査と仕入れを行う…といった具合です。時には「もっと社内で情報共有した方が…」と思うこともありますが(苦笑)、こういったフットワークの軽さこそが、マストレの強みのひとつだと考えています。
私自身もマストレに来た当初は、中途ということもあり、「他の人と同じことをやっていても追いつけない」と考えました。それで、住宅用地の売買だけではなく、大規模な事業用地や前述した蓄電池のような特殊な案件にも積極的に足を踏み入れて、“自分なりの武器”を少しずつ築き上げていきました。不動産の売買というのは、交渉から引き渡しまで長期間にわたることもあり、時にはありえないくらいのトラブルに巻き込まれることもあります。しかし、その過程を経て、売主様・買主様の双方に喜んでいただける瞬間こそが、この仕事の大きなやりがいだと感じています。